スキューバダイビングの基本情報

【2024年版】スキューバダイビングってどんなスポーツ?初心者向けお役立ち情報

スキューバダイビングの様子

投稿者 NAUIインストラクター 赤木和義

スキューバダイビングは、美しい海を堪能できる最高のアクティビティです。海の中を魚のように自在に泳ぎまわるものの、スキューバダイビングで必要なスキルは普通の水泳や潜水とは少し違うということを知っていますか?
スキューバダイビングが気になっている人、これから始めてみたいという人へ、具体的な意味や歴史、そして楽しみ方について説明していきたいと思います!

スキューバダイビングとは

ダイビングというのは、潜水という意味の言葉です。
ただ泳ぐのではなく、水の中へと潜ることをダイビングというのですね。

スキューバというのは、スキューバダイビング以外ではあまり聞かない言葉かもしれませんが、これは、「Self Contained Underwater Breathing Apparatus」の頭文字を取って作られたものなんです。「SCUBA」で、正確には「スクーバ」と読みますが、日本では古くからスキューバと言われることの方が多くなっています。

和訳すると「自給気式水中呼吸装置」で、水中で呼吸が出来るように自動で給気してくれる装置という意味。この装置を使って行うダイビングが、「スキューバダイビング」というわけです。

スキューバダイビングをしている様子

スキューバダイビングの歴史

人類は、古くから海に潜りその恩恵を受けながら暮らしてきたという歴史があります。
日本では、古くは縄文時代から漁業のために潜水をしていたという記録があり、海外でもギリシャやローマで紀元前の人々が潜水していたことを示す文書が残されているのです。こうした潜水は、長い間、個人の肺活量やスノーケルに頼って行われてきたのです。

しかし、1943年にフランス海軍の「ジャック・イヴ・クストー」が、世界ではじめてスキューバダイビングの元となる自吸気式の水中呼吸装置を開発。「アクアラング」と名付けられたこの装置は、その後、世間に広く知られることとなりました。
これが、スキューバダイビングの原型と言われています。

スキューバダイビングの魅力

世界に広まってからまだ70余年と歴史の浅いスキューバダイビングですが、今では美しい海の中の様子を楽しめるスポーツとして、世界中で親しまれていますよね。
これほどまでにスキューバダイビングが急速に広まった理由は、やはり、スキューバダイビングがとても魅力的だから!

酸素がないと生きていけない人間にとって、スキューバダイビングが生まれるまで、海の奥底は多くの人にとっては全く未知の世界でした。それは、簡単には体験できない特別な場所だったのです。こうした水中の未知の美しさを実際に目で見られる、感じられるというのが、スキューバダイビングの一番の魅力と言えますよね。

透き通った壮大な海、圧倒的な無重力空間、色鮮やかな生物たち、ときには野性のイルカや亀と一緒に泳ぐことも……。スキューバダイビングで見られる景色には、陸上では見られない幻想的で静かな世界が広がっているのです。

では、ここでスキューバダイビングの具体的な3つの魅力を紹介したいと思います。

①フィッシュウォッチング(水中生物との触れ合い)

スキューバダイビングの魅力の第一位は、なんと言ってもこれです。私もインストラクターになって20年以上経ちますが、講習生の方にはいつも「ライセンスを取ったらどんなことがしてみたいですか?」と質問をします。すると多くの方が「綺麗な熱帯魚を見てみたい」「イルカに会ってみたい」「ジンベエザメを見てみたい」「ウミガメと一緒に泳いでみたい」などとおっしゃいます。

熱帯魚(デバススメダイ)

海の中は動物園と違って檻のない環境です。野生の海洋生物とボーダレスな触れ合いができるのがスキューバダイビングの醍醐味と言えます。運がいいと、自分を覆い隠すほど大きなマンタが、自分の頭上を飛ぶように泳ぐこともあります。こんな体験、陸上なら恐竜のプテラノドンに遭遇したようなものですよね。

巨大なマンタに遭遇した写真

②海底遺跡や沈没船などの人工物

水中の生物よりも海底遺跡や沈没船にロマンを感じる方も多いです。フィッシュウォッチングは「癒し」の側面が多いのですが、こちらは「冒険」「探検」の要素が多くなってきます。未だ謎か解明されていない海底遺跡や、もしかしたら財宝が眠っているかもしれない沈没船(通常のダイビングポイントにはもう財宝はありませんが(笑))など、冒険心をくすぐられること間違い無しです。

熱海の沈没船

③洞窟や巨大アーチなどの地形

こちらも「癒し」というよりかは「冒険」「探検」の意味合いが強いダイビングになります。水中の洞窟探検は陸上とは違い時間の制約があります(限られた量の空気で潜るため)。そのためハラハラやドキドキも加わります。また、水面から降り注ぐキラキラの日差しが洞窟に差し込むと、なんとも言えない幻想的な景色になります。

ダイナミックな水中アーチ

いかがでしょうか?これまで紹介した代表的な楽しみ方以外にも夜潜る「ナイトダイビング」や氷の下を潜る「流氷ダイビング」、湖などを潜る「淡水ダイビング」など、様々な体験が楽しめるので、スキューバダイビングは世界中で行われているのです。

その上、重力から解放されるため膝や腰への負担が少ないため、50代、60代になっても幅広い世代で行える趣味です。
近くの海でも、旅行先の海でも楽しむことができるため、普通の旅行には飽きてしまったと言う人にもぜひおすすめしたいスポーツです!

スキューバダイビングを行うと、ダイバー友達ができたり、知らなかった世界を見ることができたりと、大きく世界が広がります。
初心者でも上級者でも楽しめるスポーツなので、魅力溢れる海の中の世界をぜひ体験してみてください。

投稿者プロフィール

赤木和義
赤木和義
1979年生まれ。福岡県出身。18歳でダイビングライセンスを取得。2002年からインストラクターとして活動。今までに初級、中級ライセンスの発行人数は1000名を越す。