言葉を発することができない海の中では、意思の疎通をはかる方法としてハンドシグナルが使われます。これはスキューバダイビングの基本的な知識のひとつであり、ダイビングを安全に行うためには絶対に覚えておく必要があるものなんです。
今回は、ダイビング中に使うことの多いハンドシグナルの代表的なものをいくつかピックアップして詳しく説明していきます!
ハンドシグナルの大切さ
スキューバダイビングを安全に楽しむためには、バディとのチームワークは不可欠。海の中では当然のことながら、言葉によって会話したり、音で合図をおくったりということはできないので、ハンドシグナルを使って意思の疎通を図ることになります。お互いの状況を常に確認し合い、しっかりとコミュニケーションをとるためにも、海に潜っている全員が共通のハンドシグナルを理解している必要があるのです。
「OK」や「浮上します」など通常のダイビングで使用するハンドシグナルはもちろん、「エアー切れ」、「空気を下さい」といった緊急時のハンドシグナルも繰り返し練習して、万が一の場合でも落ち着いてしっかりと伝えられるようにしておいてくださいね。
覚えておきたいハンドシグナル
① OKですか?/OKです
親指と人差し指で丸を作り、残りの指は広げたままにします。「大丈夫ですか?」、「OKですか?」と確認したいときに使うシグナルで、「大丈夫」、「OK」という場合には同様のシグナルで返事をします。
② 大丈夫じゃない/異常あり
手のひらを下にむけて広げ、中指を軸に左右にパタパタと振る方法、もしくは両腕を胸の前にクロスしてバツを作る方法とがあります。相手に細かい状況を伝えるためにも、③や④のような理由を付け加えるようにしてくださいね。
③ 耳が痛い
人差し指で耳を指すことで、耳抜きが上手くできていないことを伝えることができます。
④エアーがない
手のひらを広げて、首の前で左右に切る動きをして伝えます。タンクの残量がなくなった場合にバディへ知らせるための大切なシグナルのひとつです。
⑤ 空気を下さい
レギュレーターのセカンドステージの前を人差し指と中指の2本でポンポンと叩きます。④のサインと組み合わせて使う大切なサインのひとつ。エアーがなくなりそうなときには早めに知らせるようにしてくださいね。
⑥タンクの残量はいくつですか?
残圧計を指差して表します。インストラクターやバディからこのように訪ねられた場合には、自分の残圧計を確認して答えましょう(⑦参照)。
⑦タンク残量の伝え方
1の位を切り捨てて伝えます。「0」はグーで表すため、例えば120と伝えたい場合には、指で1、2、グーとなります。
⑧浮上します/浮上しますか?
親指を上に向けて残りの指は握ります。親指が行きたい方向を表しているので、「潜降する」という場合には親指は下を向けます。
⑨そのまま待ってください
両方の手のひら、もしくは片方の手のひら広げて相手の前に出します。バディに動いて欲しくない場合などに使います。
⑩危険、危ない
右手をグーにした相手の方へ突き出します。何らかの危険を知らせたい場合に使います。
⑪助けてください、トラブル
片手を大きく上下に降ります。何らかのトラブルが発生したときに使用します。
⑫寒いです
両手を胸の前でクロスして体を縮める仕草をします。体が冷えた場合や寒さを感じた場合に使うシグナルです。
シグナルは人によって多少の違いがあるので、初めて一緒に潜る相手とはダイビングの前にしっかりと確認し合うようにしましょうね。
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